石臼研究所キョウラク

写真:石臼拡大

石臼 羽黒青糠目石について

羽黒青糠目石は、石英(29.4%)・正長石(12.4%)・斜長石(46.9%)・黒雲母他(10.9%)の鉱物組成割合の石です。
それぞれの結晶が非常に細かく集まり、優美な模様を形成しています。
地球上の花崗岩(御影石)で一番新しく、6000万年前に誕生した 岩石だそうです。
層厚も地表約30m程で、青糠目石の下は、稲田石の地層になります。
産出量は非常に少なく大変貴重な石です。
茨城県桜川市北部、筑波連山北端に位置する羽黒地区より産出されます。 南に真壁石、東に稲田石が採掘されます。

右の写真は直径30センチの石臼の下臼です。クリックすると実物大の写真が表示されます


実物大写真で青糠目石の石目が細かいことがお解りかと思います。目立てした臼は、他の石材で製作した石臼よりも安定して長く使えます。

羽黒青糠目石の特徴は、「米糠のように細かな石目」から名づけられたとおり、他に類を見ない石目の細かさにあります。
希少価値の高い羽黒青糠目石の原石の価格は他の石材より数倍の価格で流通しています。
蕎麦粉用の石臼としては他の御影石と比べると非常に良い品質の粉が挽けます。
6000万年前にできた羽黒青糠目石は、他地区の花崗岩よりも新鮮なので、マイクロクラック(目に見えない小さな裂け目)が少ないのが特徴です。
硬い石ですが腰の強い粘り強さがあり、目立てした石臼は初期状態を長く維持します。 したがって、石臼の材料としては最も良い条件の石材です。